喫茶もぐもぐパークの日記

日記を書いています。エビフライが好きです。

人間らしさ=不完全さ 2024.11.29

7時頃に家を出ると、空の色と地上の色が同化していた。まだ太陽に染まりきっていない街並みと、夜の空気が抜けていない薄い藍色の雲。その境目はよくわからず、色が互いに溶け出していた。

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いつも少しだけ顔を合わせる職場の人が、何かを探して右往左往してた。なぜか工具を取り出したり、別の部署に行ったり……毎日真剣にデスクトップの画面を見ているところしか見たことがなかったので、この人たちも人間なんだなと安心した。

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人間らしさを感じることが好きだ。例えば内臓がどこに入ってるんだろう?と思うくらい細身の人がご飯を食べているところ、仏頂面の人が他人の発言でふっと顔を緩ませるところ、意味のわからない行動を焦りのあまりしてしまうところ。そういう人間らしさ=不完全さを愛しているし、愛していきたい。

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夕方

最近、外国人と話せるアプリでモロッコ出身の人と知り合った。その人とは英語で会話している。会話内容は、今日あったことやお互いに話したいこと、日本についてなどだ。

今日は、私がしょっちゅう食べ物の写真を送るせいで向こうから日本語で「食欲旺盛」と送られてきた。笑った。わざわざ翻訳機を使ったらしい。食欲に弱いことが国境を越えて伝わってしまった。

社会人になって初めての平日休み 2024.11.28

今日は休みだった。社会人になって初めての平日休み。朝は自然と6:30に目覚めたが、それでもいつもより1時間遅い。しかもその後二度寝して、結局10時過ぎに起きた。

火曜日に更新されたあいの里を見ながら朝食兼昼食のシチューとトーストを食べる。ぼんやりした朝は、大人の恋愛事情を気楽に見るのがちょうどいい。

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今週の土曜日は読書会に参加する。韓国文学について話をするらしい。読書会というものには参加したことがないのでできるだけ準備をしようと思っていた。思いついたのは、読書感想文を書いていくことだった。人前で本の感想や考えたことを話すのは絶対に難しい。苦手だ。カンペがあればある程度は喋れるので、「読書感想文」という形態はちょうどいいはず。久しぶりに作文を考え、原稿用紙にペンを走らせる。小学生の時はいやいややっていたのに、今は強制されていないからか、なんだかワクワクしてくる。

他の参加者については全く知らないが、楽しく話せるといいなと期待に胸を膨らませた。

『推し、燃ゆ』を読んだ 2024.11.26

『推し、燃ゆ』を読んだ。昨日文庫本を買って、2日で読み切った。読もうと思えば1日で読める量だった。

読んでいる間、何度も頭を抱えた。なんでこんなに、推しへの気持ちを鮮烈に瑞々しく書けるのだろう。視界が様々な色でいっぱいになった。そういえば色の表現が印象的だったなと今更思う。

やっぱり芥川賞受賞作品は良い。劇的なことは起こらないが、自身の歩んできた道と重なるところを見つけられる。

自身が溶け出していって、世界との境界が曖昧になる。しばしその余韻を楽しみたい。

朝から焼き鮭

一匹のカラスがゴミ捨て場を漁っていた。つやつやとしていて、綺麗に真っ黒だった。

カラスが少しその場をつついたあと、お目当てのものが見つかったのか、それを咥えて近くの柵の上に乗った。

何を持っているのか気になってじっくり見てみたら、どうやら焼き鮭を見つけたらしかった。食べかけだったが、切り身の半分以上は残ってて、カラスにとってはご馳走に見えた。

朝から焼き鮭なんて、なかなかいい食生活だ。

夕方

本屋とブックオフに行ったらついつい長居してしまった。計1時間半はいたらしい。らしい、というのはあまり時間を気にせず過ごしていたので他人事のように感じてしまっているからだった。漫画と文庫本合わせて7冊。5000円強。数ヶ月前の私なら「本に5000円も払えない……」と言うだろう。今なら2万円でも払える気がする。

電車に乗り込んで座ったあと、小腹が空いていたので職場でもらったせんべいを食べようとした。袋を開けてから気づく。「せんべいだから咀嚼音うるさいやん!」空腹で判断力が鈍っていたので、大事なことを忘れていた。開けてしまったら仕方がないのでぼりぼりと食べた。じろじろ見られる、ということはなかったがなんとなく「え?ここでせんべい食べるの?」と思われている気はする。

腹八分目の感覚がわからない 2024.11.24

祖父母からいただいた芋をトースターで長いこと焼いて、焼き芋にして食べた。ほくほくとしていて、黄褐色の中身が食欲をそそるが、まだあまり甘くなかった。

その後、芋を食べたことにより空腹というわけでもなかったが母が昼食の用意を始めたのでそれに乗っかることにした。

まず冷凍のポテトを温めてくれた。食べると、クレヨンみたいにぼそぼそしていたので、ケチャップとマヨネーズをこれでもかとつけてなんとか半分くらいは食べ終えた。

次に「冷凍のたこ焼きがあるよ」と言ってくれたので10個温める。準備が面倒だけど小腹がすいているときにこれはうってつけだ。タコも存在がわかるくらいには大きくて、食感が楽しい。

おやつには落花生を食べた。冷凍したものをトースターで焼く。塩ゆでしているのでそのまま食べることができる。塩味以外何もついてないのに、なぜかバターのようなじゅわっとした油が感じられた。落花生自体の油なのだろうか。

パクパク食べていたらいつの間にか満腹になっており、途中で終了。

食べ過ぎは体に悪く腹八分目で止めるのがいいらしいが、腹八分目の感覚がわからない。それで毎日毎日満腹になるまで食べてしまうのだった。

本のマルシェ in HERBISに行った 2024.11.23

アラームをかけずに寝たが、ぴったり7時に起床。昨日の残りのカレーをもそもそと食べ、気づけばお腹がパンパンになっていた。いつものことである。

今日は大阪梅田のHERBISで開催される本のマルシェに行こうと考えていた。関西、東京の独立書店が集まり、いくつかのイベントが行われるらしい。

電車の時間を調べて、お気に入りのワンピースを着る。夏は足の毛を剃るのが面倒で滅多にスカートを履かないが、冬はタイツで足が隠れるので長袖のワンピースが衣装棚に増える。

しばらくだらだらして、当初決めた家を出る時間を逃していたが、せっかくかわいい服を着ているからとなんとか外出。

土曜日ということもあって電車は混んでいた。足を大きく広げるおじさんに挟まれ、本が読めないほど窮屈だった。

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電車でのこともあり、今日は出かけないほうが良かったかなと若干後悔しつつ、HERBISに到着。地下の入り口で、いくつかの出店されている書店が目に入った。地下とはいえ吹きさらしの場所なので強い風が吹いており、体を冷やしたのでとりあえず店内へ。まず、お目当ての「本のぶつぶつ交換会」の会場へと向かった。これは、「自身のお気に入りの本を持っていき、誰かのお気に入りの本と交換する」というイベントだ。

行ってみると、持ってきた本のジャンルとコメントを書いてスタッフに渡してから、他の本を選ぶというシステムだった。少し悩みながら、本を端的に紹介するにはちょうどよいポストカードサイズの紙にペンを走らせる。

そこまで苦労せず書き上げてスタッフに渡し、本を選ぶ段階に入った。興味を惹かれるコメントがたくさんあり、本が置いてあるテーブルを3周ほどして、1冊選び取った。

ジャンルは「純愛」。家に帰ってから開けようと思ったが、待ちきれず、袋を開けると中には、「世界の中心で、愛をさけぶ」が入っていた。児童向けなのか、少女漫画のような可愛らしいイラストが表紙にあしらわれている。小学館ジュニア文庫から出版されているらしい。コメントに「児童文学」と記されていたから勝手に若草物語のような作品をイメージしていたので、意外だった。

恥ずかしながら、この作品が小説原作であることを初めて知った。映画のイメージが強かったからだ(と言っても見たことはない)。映画の方は、好きな脚本家が携わっていたはずなので気にはなっていた。思わぬところでこの作品との繋がりが生まれたようだ。

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そこから特に本は買わず、神戸三宮に行ってランチにとんかつと牡蠣フライを食べた。お腹が空いていると揚げ物を食べたくなるが、いつも食べ終わりで油の匂いがきつくなり、少し後悔する。

食べていると、今日の晩ごはんはぶりしゃぶだということを思い出した。まずい、結構な量を頼んでしまったと焦る。

お腹が空いているときってどうして物を考える能力が低下するのだろう。

まあ私は根っからの食いしん坊なため大丈夫か、と謎の自信があったためぺろりと完食。カキはこれから寒くなっていくほどおいしくなると聞いているので、また食べに行こう。

1人焼肉がしたいわけではない 2024.11.22(金)

昨日は吐き気があってしんどかったが、今日はさっぱりなくなっている、だがしんどい。

体調が悪そうな私を見兼ねて「明日休んでもいいからね」と昨日上司が言ってくれた。なんともありがたいお言葉なのだが、「体調不良で有給休暇を消費したくないという気持ち」と、「私が休んでもそんなに迷惑かからないみたいだし休んでもいいかなぁ」という気持ちがあり、その境界線でうろうろしていたら朝が来てしまった。

金曜日で体に疲れが残っているし、ぼんやり惰性で考えてたからぼーっとしている。いつでも連絡は入れられるし、とりあえず、と緩慢な動きで身支度を始めた。結局電話するのが面倒で、これまた惰性でいつもと同じ時間に家を出た。今朝はそこまで寒くなかった。

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今度大阪・鶴橋に寄れそうなので焼肉でも食べに行こうかと思い立った。1人で行く予定なので複数人前提でない店を探す。

調べていると、「1人焼肉専門」の店を見つけたが、惹かれない。その店に対して全然気持ちが動かないので、その理由を探ってみた。その結果、私は「鶴橋に行けそうな日に1人でいる予定なだけであって、1人焼肉がしたいわけではない」と思っているということを知った。1人焼肉ができるから、という理由ではなく、おいしいお肉を提供してくれそうだから、という理由でお店を選びたいのだ。

でもそのお店もおいしいお肉を提供してくれそうではあった。ごたごたとうるさく話したが、結局私が昨今の「お一人様」風潮を苦々しく思っているから避けているだけかもしれない。というか絶対そうである。自身の器の小ささを知り、モー嫌!と言いたくなった

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苦手な人が、誰にでも愛想が良かったり、高い評価を受けていたりすると、胸と腹の間にずっしりと重いものが乗っているようで息苦しい思いをする。気を紛らわせるために、公園のベンチに座っている私は背筋を伸ばすことを意識してみた。冷たい風が吹いて、厚着している私には気持ちいい。手元にある本「ストーナー」は、まだ1文字も読んでいない。読むか、と思って本を開いてしばらく読み進めていたら、息苦しい感覚はなくなっていた。

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急に甘いものが食べたくなり、ふらふらと近くのコンビニに寄った。ちなみに、近くのコンビニがどこにあるかわからなかったのでマップを見ながらしばらく彷徨った。今の職についてから、私は1回もコンビニに行こうと思わなかったのか。

少し悩んだ末、「ブラックサンダー濃いtheリッチ至福のバター」を買った。その場で食べ終えることができて、かつカロリーが高そうなものを選んだ。食べると、目を見開くほどのバターの香りが口の中を満たし、ブラックサンダー特有のサクサクとした軽い食感はそのままに、舌に張り付いてもったりするほどの濃さを感じられた。いい買い物をしたな、とホクホクで職場に戻った。